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鉄道台湾脱線事故の車両、製造元の日本車両が設計ミス ATPには「問題なし」
11月2日、台湾で先月発生した脱線事故で、特急列車の車両を供給した日本車両製造は、速度超過を防ぐ「列車自動制御保護システム」(ATP)の設計図の欠陥によって、ATPのスイッチが切れていることを指令所に通知する機能が作動していなかったと発表した。写真は台湾の宜蘭で10月撮影(2018年 ロイター/Eason Lam)
台湾で先月発生した脱線事故で、特急列車の車両を供給した日本車両製造<7102.T>は1日、速度超過を防ぐ「列車自動制御保護システム」(ATP)の設計図の欠陥によって、ATPのスイッチが切れていることを指令所に通知する機能が作動していなかったと発表した。
先月21日に起きた脱線事故では18人が死亡、負傷者は187人に上った。台湾の調査チームによると、列車は制限速度の2倍近い時速87キロでカーブに入り、曲がりきれずに脱線したとみられる。
日本車両の担当者は2日、ロイターに対し、社内の事故調査で、ATPの接続情報を指令所に伝えるための配線に欠陥が見つかったと説明。ATP自体には問題はないとした。
事故車両を含め、台湾向けに生産された19編成の車両に同様の配線ミスがあるという。
担当者は、配線ミスを修理するかどうかは車両を所有する台湾の鉄道当局が決めるとした。
台湾の鉄道当局は声明で、日本車両に詳細な説明を求めたとだけ明らかにした。残る18編成の車両が運行中かどうかは不明。
台湾の裁判所によると、事故を起こした列車の運転士は事故より前に列車が減速した際に出力を上げるため、ATPのスイッチを切ったと法廷で話していた。
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