カタルーニャ独立派は「2つの重大な嘘をついている」
独立の是非を問う国民投票から1年たった2018年10月1日、バルセロナの広場に集まった人々 Albert Gea-REUTERS
<分離独立ではなくスペインの民主主義に参加するべき──独立反対派の学者、法律家らによる問題解決への提言>
スペインは1978年憲法により民主主義国となって以来、40年にわたり経済的繁栄と完全な政治的自由を享受してきた。この憲法は国民投票によって承認された。カタルーニャの投票率は67.9%で、その90%以上が賛成だった(マドリード地方の賛成率よりも高かった)。
この憲法を改正して、特定の地域が独立できるようにするためには(現行では独立は認められていない)、新たなスペイン全体の国民投票が必要だ。ところが調査会社GESOPの最近の調査によると、カタルーニャでは法的拘束力を持つ国民投票の実施に賛成する人は半分以下(約42%)のようだ。
スペイン警察が出動しなければならない事態は、そもそもカタルーニャ州政府によって引き起こされた。独立の是非を問う17年10月1日の住民投票は違憲であり、その結果は認められないにもかかわらず、州政府はそれを偽り、住民に投票に行くよう促した。しかもこの住民投票は、カタルーニャの全住民の見解を正確に反映していない。この投票が違憲であることを認識している人たちは、投票に行かなかったからだ。
現在、スペイン法に基づき予防拘禁されているカタルーニャの政治家たち、そして刑事責任を回避するために国外に逃れた人々がそのような境遇にあるのは、スペイン憲法とカタルーニャ自治法に自ら違反して、2017年10月27日にカタルーニャ共和国の独立宣言をしたためだ。その責任追及を逃れられると期待するのは不当だ。
独立派の活動家も、その理念ゆえに拘束されているのではなく、大衆に抗議行動をあおり、法執行官の職務遂行を妨害させて、スペイン刑法が定める重罪(反乱または治安妨害)を犯した容疑をかけられているからだ。
これがアメリカでも、同様の結果が示されるだろう。米連邦最高裁は1869年、合衆国憲法は州が一方的に離脱することを認めていないと判示した。
2013年にテキサス州民10万人が独立を求める署名を提出したとき、オバマ大統領(当時)は、このことを改めて明確にした。ホワイトハウス報道官は、合衆国憲法は「(連邦から)去る権利を定めていない」とし、独立ではなく「政府に参加し、関与することが民主主義の基礎」であると述べたのだ。