日米合意の新たな通商協議は一時しのぎ? 貿易不均衡に万能薬なし
2018年9月30日(日)20時02分
迫り来る危機
日本が抱える対米黒字の約3分の2は自動車輸出が占めているが、TAG交渉中は、日本車メーカーは追加関税を免れることになる。
だが、もし日本との交渉が遅々として進まなかったり、あまり進展しなかったりした場合には、自国の赤字を重視するトランプ大統領が、輸入車に対する高関税措置や輸出抑制に踏み切る可能性がある。
あくまで「協議中」には日本車に新たな関税をかけないと米国側は言っているのであって、最終決定ではない、と東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは指摘し、楽観的になりすぎてはいけないとの見方を示した。
また、現在行われている米国とカナダの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉と違い、日米両国の話し合いがこれまでのところ無難に終わったことに市場は安堵(あんど)していると付け加えた。
(翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)
Linda Sieg
[東京 27日 ロイター]
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