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アメリカ外交トランプ言いたい放題 国連演説で北朝鮮持ち上げ、中国、イランをこき下ろす
9月25日、トランプ米大統領が国連総会で演説に臨んだ。写真は国連本部で同日撮影(2018年 ロイター/Carlos Barria)
トランプ米大統領は25日の国連総会演説で、イランを「腐敗した独裁体制」と批判、グローバリズムを拒否し自国の国益を守る方針を表明した。
北朝鮮について、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の取り組みを評価する考えを示した。
トランプ氏は35分間の演説で「選挙で選ばれず、説明責任もない世界の官僚主義に米国の主権を譲ることは決してない」「米国は米国人が統治する。グローバリズムを拒否し、愛国主義の精神を尊重する」と述べた。
「今後は、米国の立場を尊重する、率直に言えば友人関係にある国にのみ海外支援を供与していく。そして他国が防衛費の公正な割合を負担するよう期待する」と語った。
中国の通商慣行も批判したが、シリア内戦や米大統領選へのロシア関与疑惑について言及しなかった。
「イランの指導層は大混乱や死、破壊の原因を作った」「近隣国や国境、諸国の主権を尊重していない」と指摘。「追加制裁を11月5日に再開させ、追加措置も続く。イラン産原油を輸入する国々が買い入れを大幅に減らすよう連携している」と説明した。
石油輸出国機構(OPEC)加盟各国に対し、原油価格の値上げを止めることなどを呼び掛けた。
北朝鮮について、金氏の取り組みを評価する一方、さらなる行動が必要とし、非核化が実現するまで制裁措置を継続と強調した。
トランプ氏は「ミサイルやロケットはもはやどこも飛行しておらず、核実験も停止しているほか、軍事施設の一部はすでに廃棄されている」とした上で「金委員長の勇気と対応に感謝したい。とはいえ依然なすべき多くの取り組みが残されている。非核化が実現するまで制裁は継続する」と語った。
また北朝鮮問題を巡り、安倍晋三首相や、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領、中国の習近平国家主席の名前を挙げ、それぞれの支援に対し感謝の意を表明した。ただ、中国と韓国を巡っては、北朝鮮への制裁姿勢が甘いのではないかとの見方もある。
トランプ氏は昨年の国連総会演説では、北朝鮮の「完全な破壊」に言及していたほか、金氏を「ロケットマン」などと揶揄(やゆ)していた。