「アフリカの北朝鮮」エリトリアに門戸開放の兆し
今世紀に入ってからは国際社会で孤立を深めてきた。09年末には国連安全保障理事会の制裁決議を受け武器禁輸などの措置を適用された。ソマリアの反政府組織アルシャバブを支援したためだが、エリトリア政府は事実無根だと主張している。
アスマラは訪れてみれば心に残る都市だと、仕事で2回滞在した英王立国際問題研究所のアフメド・ソリマンは言う。「建築では私が訪れたうちで最も感動した都市の1つだ」
首都以外にも「紅海の真珠」と呼ばれた湾岸都市マッサワやサンゴ礁の島々を含むダフラク諸島など旅心を誘う場所は多い。
だが外国人に対する旅行規制もあり検問も厳しいため、観光客が首都の外に足を延ばすのは難しいだろう。
ソリマンはいつか観光でエリトリアを訪れ、ゆっくり各地を見て回りたいと話す。「アスマラ滞在中は全く危険を感じなかった」が、ほかの地域の現状は分からないと、彼は言う。
多くの魅力を持つこの国が隣国との関係改善を契機に外界に扉を開くことを期待したい。
[2018年7月31日号掲載]
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