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中台関係

ささやかれる台湾「武力統一」の現実味

2018年6月1日(金)17時00分
シャノン・ティエジー

第2に、前総統の馬英九は中国との関係緊密化に努めたが、蔡英文の台湾は中国離れを加速している。中国にノスタルジアを感じる世代が減り、若い世代が台頭しているという事情もあるだろう。

最後の要素は対米関係だ。米トランプ政権は中国に対して強硬な姿勢を示しており、そうなれば台湾に接近するのは当然のこと。潜水艦の自主建造計画を進める台湾に対し、トランプ政権は米国製部品の供給を許可した。アメリカが台湾への関与を強めれば、中国側は台湾への圧力を強めざるを得ない。

中国と台湾、そしてアメリカの間を吹く政治の風を読めば、中国から台湾への圧力が弱まる気配はない。残された問題は、中国がどこまでやるかであり、台湾とアメリカは想定外の事態への対処を今から始めるべきなのかどうかだ。

<本誌2018年6月5日号掲載>

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