米中貿易摩擦がベンツ、BMWを直撃 全世界巻き込む貿易戦争の可能性も
貿易の緊張の高まりは株式市場にも波及。21日の米国株式市場では自動車大手が売られた。フォード・モーターが約1.4%、ゼネラル・モーターズ(GM)が2%近く、それぞれ下落。テスラは4%安となった。
中国の報復関税は米農業生産者に打撃を与えることになる。2016年の米大統領選でトランプ氏を支持した人たちも多く含まれる。
中国は4月2日に米国の鉄鋼・アルミニウム輸入関税に対抗し、米国産豚肉の大半の部位に25%の関税を発動、果物などには15%を課した。知財権侵害を巡り米国が導入する関税に対しては、7月6日に報復関税を発動する計画で、ここでも米国産豚肉が対象となる。2回にわたり対象品目リストに入ったのは豚肉のみで、中国財政省が前週ウェブサイトで公表した計算式によると、累計関税率(付加価値税含まず)は71%に上る。
中国は米製品659品目に対し25%の輸入関税を課す計画を明らかにしており、このうち545品目は7月6日から適用する。残る114品目には米国産原油などのエネルギーが含まれているが、中国はこれまで、発動時期を明らかにしていない。