ヘッジファンドの中国株買い、ディープシーク効果で加速=ゴールドマン
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2月11日、世界のヘッジファンドは今年に入って中国株を最も大きく買い越しており、特に中国の人工知能(AI)新興企業ディープシークが注目を浴びた3―7日の週には買いが加速した。写真はディープシークのロゴ。ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボで1月撮影(2025 ロイター/Dado Ruvic)
Summer Zhen
[香港 11日 ロイター] - 世界のヘッジファンドは今年に入って中国株を最も大きく買い越しており、特に中国の人工知能(AI)新興企業ディープシークが注目を浴びた3―7日の週には買いが加速した。ゴールドマン・サックスの顧客向けノートをロイターが今週閲覧した。
それによると、今年はオンショアとオフショアを合わせた中国株が「名目額ベースで最も大きく買い越された市場」となっており、3―7日の週には過去4カ月間で最大の買い越しを記録した。
米国株のバリュエーションが天井を打ったとの懸念が広がっていたところに、ディープシークが低コストでモデル開発に成功したとのニュースが飛び込み、世界の投資家の間で中国資産を見直す動きが広がった。
香港のヘッジファンド顧客向け営業関係者は、ディープシークの登場により「中国はAIでは取るに足らない存在であり、AI戦争に負けている」というストーリーがひっくり返ったと指摘した。
アナリストや投資家によると、中国政府の金融緩和策に加え、トランプ米大統領の対中追加関税率が10%と最初の脅しより小さかったことも、市場心理を支えた。
ゴールドマンによると、3―7日の週はヘッジファンドの買い越しの95%が個別株で、筆頭は一般消費財、IT、工業、通信サービスだった。半面、エネルギー、電気、不動産株は売られた。