14億人を格付けする中国の「社会信用システム」本格始動へ準備
2018年5月2日(水)17時20分
個人の買い物の習慣や友人関係、自分の時間を過ごす方法などもスコアに影響を与える。「たとえば、10時間ビデオゲームをプレイする人は、怠け者とみなされる」と、セサミ・クレジットのテクノロジーディレクターであるリ・インユンは言う。「おむつを頻繁に購入する人は親とみなされる。親は概して責任感がある可能性が高い」
同社はそうした数値を計算するための複雑なアルゴリズムを明らかにすることを拒否しているが、既にこのシステムに登録された参加者は数百万にのぼる。セサミ・クレジットはウェブサイトで、公的機関とのデータ共有はしていないと主張している。
中国政府がこの試験的構想から全国統一のシステムを作り出し、計画どおりに実施するなら、中国共産党はすべての国民の行動を監視し、方向付けることができるようになる。言い換えれば、習は完全な「社会・政治的統制」の力を握るだろうと、中国研究機関メルカトル・チャイナ・スタディーズのサマンサ・ホフマンは本誌に語った。
「このシステムの第一の目的は、党の力を維持することだ」
(翻訳:栗原紀子)
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