トランプの輸入関税導入は本当に「貿易戦争」を呼ぶか?
2018年3月7日(水)16時37分
実際、これまでのところ欧州連合(EU)やカナダ、メキシコなどの対応は抑制的だ。ホワイトハウス内でも、トランプ氏の強い口調にもかかわらず輸入制限案の修正に乗り出す余地がありそうに見える。
政権外からトランプ氏に助言しているある人物は「非常にはっきりしているのは、最終的な計画はまだ存在しないということだ」と述べ、方針の確定や実行には程遠い段階にあるとの見方を示した。
米国の鉄鋼輸入において中国製品の割合は比較的小さいとはいえ、高関税の標的は中国だとみなされている。トランプ政権のいら立ちを誘っているのは、中国の膨大な対米貿易黒字で、昨年は過去最大の3752億ドルに達した。
それでも提案された鉄鋼・アルミへの輸入関税は、特定の1国だけでなくすべての国に適用される形であるため、二国間の措置に比べると米国に対する反発も全体的に薄まりそうだ。
(David Chance記者)
[ワシントン 5日 ロイター]
Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます
【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>
今、あなたにオススメ
WorldVoice
PICK UP
新着