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核開発「北朝鮮制裁は核放棄が目的、政権転覆意図せず」 韓国外相、軍縮会議で
2月27日、韓国の康京和外相は、スイスで開催されているジュネーブ軍縮会議で、北朝鮮への制裁は核放棄を促す狙いがあり、「政権転覆」が目的ではないとの認識を示した。会見する同外相。ジュネーブで撮影(2018年 ロイター/Denis Balibouse)
韓国の康京和外相は27日、スイスで開催されているジュネーブ軍縮会議で、北朝鮮への制裁は核放棄を促す狙いがあり、「政権転覆」が目的ではないとの認識を示した。
ただ、北朝鮮の韓大成(ハン・テソン)駐ジュネーブ国際機関代表部大使は同会議で、制裁は効果がないと主張。米韓が計画する合同軍事演習の再開は「南北関係の改善に向けた現在の前向きなプロセス」を損ねることになると警告した。
韓国の康外相は、「制裁はそれ自体が目的ではなく、政権転覆を意図しない。北朝鮮の将来は核兵器ではなく、非核化に向けた国際社会との協力にかかっていると分からせる狙いがある」と表明。
その上で、北朝鮮が正しい決断を下せば、「われわれは北朝鮮の明るく豊かな未来のために協力する用意がある」と語った。
北朝鮮の韓大使は、米国は平昌冬季五輪を機に改善した南北関係を脅かす「危険な動き」に出ていると批判。「米国は、制裁と圧力は決して北朝鮮への脅威にはならず、効果を表さないことに気付くべきだ」とけん制した。
トランプ米政権に対し、朝鮮半島周辺の核設備の配置や合同軍事演習など「緊張を高める挑発行為」をやめるよう訴えた。
米国のロバート・ウッド軍縮大使は、米国は北朝鮮を核保有国と認めることは決してないと強調。国際社会の要請に応じ、核開発を停止すべきだと指摘した。
堀井学外務政務官は、北朝鮮の核、弾道ミサイル発射実験は容認できないと強い語調で警告。「ほほ笑み外交」に目を奪われてはならないとも述べた。
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