ベネズエラ版ビットコイン「ペトロ」は新手の仮想通貨詐欺
2018年2月21日(水)18時02分
インフレ率は過去最高を記録、ベネズエラ人がキャッシュマシンから引き出せる最大額は、闇市場の典型的な為替レートで約4セント程度。多くの市民は、必需品を買うために紙幣を詰めたダッフルバッグを持ち歩くのを諦め、オンライン決済を利用し始めている。
「ベネズエラの石油産業は破たんしている。経済の悪化が南半球で最悪の人道的危機を生み出している。市場はゆがみ、すべてが崩壊している。市場は仮想通貨に惑わされることはないだろう。ベネズエラの負債はあまりにも多い」と、米ブルッキングス研究所の世界経済と開発担当研究員ダニー・バハールは、本誌に語った。
ベネズエラ人は、ペトロを使ってオンラインで商品やサービスと交換したり、税金の支払いに使えるといわれている。
「ベネズエラ・ボリバル共和国は、前日のベネズエラ原油バスケット価格を参考にして、国税や手数料、拠出金、公共サービスの支払いとしてペトロを受け取ることを保証する」と、ペトロの英語版ウェブサイトには書かれている。
ベネズエラは、アメリカの制裁を回避するために仮想通貨を作る最初の国ではない。1月、ロシア政府は、独自の仮想通貨クリプトルーブルを発行すると発表した。
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