ここでもAIが人間を駆逐? 商品先物取引市場、人工知能が主役に
コンピューターによる取引を導入したファンドは、アルゴリズム取引は市場に不可欠な流動性を供給しており、市場の流れをつかまえる上で従来型ファンドよりも効率が良いと主張している。こうした取引の普及はAIやロボット化など社会全体の大きな流れの一環だという。
GAMシステマティックの共同ヘッドのアンソニー・ローラー氏は「(従来型の資産運用会社に対して)すまないという気持ちはない」と話す。情報はかつては高価で入手が難しかったが、今ではいたるところに存在しており、それを素早く消化し、分析したものが優位に立つとの立場だ。
ローラー氏もコンピューターによる取引が間違いを犯すことがあり得ると認めているが、それは従来型のファンドにとってむしろチャンスになるはずだと指摘した。
しかし農産物の生産者などは、証券取引所が一部の金融機関や投資家に取引所内にコンピューターを設置し、注文執行時間の短縮を認めているのは不公平だと訴えている。
一方、ファンドマネジャーやアナリストからは、コモディティ市場は銀行や年金基金が資金を引き揚げた結果、コンピューターを使った取引によって相場が大きく変動しやすくなっているとの声も上がっている。
(Eric Onstad記者)
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