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米中関係中国、米の反ダンピング課税に反発 トランプ訪中時の火種に
10月29日、中国商務省は、米国が中国製アルミホイルに対する反ダンピング(不当廉売)関税の適用を仮決定したことに「強い不満」を表明するとともに、「誤った措置」を是正するよう求めた。写真は2016年4月、貴州省のアルミ工場で撮影(2017年 ロイター)
中国商務省は、米国が中国製アルミホイルに対する反ダンピング(不当廉売)関税の適用を仮決定したことに「強い不満」を表明するとともに、「誤った措置」を是正するよう求めた。
米商務省が仮決定した反ダンピング関税率は97─162%。
中国商務省の王賀軍・貿易救済調査局長は28日遅くに出した声明で、米国はいまだに「差別的な」代替国制度を関税算定に用い、高率関税を中国製品に適用していると指摘。米国は中国企業の利益だけでなく多国間の貿易協定の効力を損ねていると非難した。
「われわれは米国に対し、真剣に国際的な義務を果たし、誤った措置の是正に向け行動するよう求める」とした。また、中国政府は国内企業の権利を守るための措置を講じるとした。
中国政府は、2001年の世界貿易機関(WTO)加盟時の取り決めに盛り込まれたがすでに失効している規定を米国がいまだに用いていると批判。中国は加盟時に15年間は「非市場経済国」の地位を受け入れることに合意したため、貿易相手国は第3国からの輸入価格に基づき中国によるダンピングの有無を判断することができた。
米商務省は、「非市場経済国」に用いる標準的手法に基づいて中国製アルミホイルへの反ダンピング関税を決定したと説明している。
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