中国当局、貧困撲滅政策に注力 その影で取り残される都市移住者たち
仕事や環境破壊や資本不足が原因で人々が都市部へ移動するなか、地方の発展は過疎化のような問題に直面していると、河北省の大嶺溝村で調査を行う社会資源研究所の創設者Wu Chen氏は指摘する。
貧困との闘いに勝つよう自治体に求めるスローガンが、大嶺溝村のそこかしこに貼られている。その目標を念頭に、地方政府は村に通じる舗装道路を新たに建設し、先月には太陽光発電の街灯も設置した。
地方のインフラは大いに改善したが、情報と文化における地方貧困層と都市生活者の大きな格差は、今なお主要な課題であり続けているとWu氏は言う。
「こうした村人たちは所得の面で貧困から脱却するだけでなく、情報や能力の貧困からも抜け出すことができるだろうか」
(翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)
[北京 15日 ロイター]