あり?なし? 学校のユニセックストイレ、英国で議論
image: Twitter/Bishop of Llandaff
<英国では、ユニセックストイレを導入する学校が増えているが、今回公表されたおしゃれなトイレが議論を巻き起こしている>
新学期、ウェールズの学校で議論
英国では、ユニセックストイレを導入する学校が相次ぎ、反対する保護者側と議論になることがここのところ増えている。9月にはツイッターで新しい男女共用トイレを公表し、賛否両論のリプライがついた学校があった。
ツイッターで新トイレを公表したのは、ウェールズの首都カーディフにあるザ・ビショップ・オブ・ランダフ・ウェールズ聖公会ハイスクール(就学年齢11〜18歳)だ。9月に始まる新学期を機に、ユニセックストイレを導入した。そこで同校は始業日に当たる9月4日に、ツイッターで「当校のブロックAにできた、新しい『オープンプラン』ユニセックストイレへようこそ」と写真付きで投稿した。このツイートによると、既存の男女別トイレはそのままで、ユニセックストイレが新たに加わったことになる。
紫の扉がついた個室がコの字に並び、おしゃれなシルバーの円形シンクが真ん中に位置している。
「ユニセックストイレでうんちする勇気がある子はいない」
しかしこのツイートの返信部分には、異論を唱えるツイートが続々と続く。「教科書や設備、教師が不足しているのに、これに何ポンドもかけるの。なぜ、なぜ、なぜ???」という意見や、「問題を解決するというより、もっと多くの問題を新たに生むだけかも」や、「シャイな子には合わないんじゃない?」、そして「生理が始まったばかりの女子は、男子とトイレを共用するの、ありがたいと思うはずだわ(んなわけない)。女性はプライバシーが必要なんじゃ?」、「汚物入れがない。これは男子用トイレだわ」、「女子への性的暴力が増える」、「ユニセックストイレでうんちする勇気がある子供は1人もいないよ。金の無駄」という反対意見があった。
逆に賛成意見としては、「LGBT(性的少数者)の子たちも使いやすくなるように、全ての学校がこれを見習うべき」や「なんで全部男女共用にしないの」、「35年前のトイレと違うなぁ。家にあるのよりいいや」、「素敵な設備! うちの娘たち、かっこいい新しいこのトイレか別の女子トイレを使うか、選べるわ!」、「ベリ校長と職員は、いい仕事をしているね!」などがあった。
このような反響を受けてベリ校長は、男女の問題を提起するというより、単に実用性の問題だった、と男女共用トイレにした理由についてメトロ紙に語った。すでに建設されている新しい校舎は性差別のないデザインであり、トイレも同様に性差別のないものにしたのだという。
1300人ほどいる生徒たちには、集会で男ユニセックストイレについて説明をした。しかしベリ校長によると、男子はトイレの左側にある個室、女子はトイレの右側の個室を自然と使うようになっているという(男女別のトイレの配置がそうなっているとのこと)。空いていればどこを使っても良いという学校側の当初の思惑とは異なってしまったようだが、もし子供たちがこのような使い方をするなら仕方ない、と校長はメトロ紙に話している。