米自動車大手「金食いEV」開発資金はピックアップトラックとSUVで調達
フォードはEV販売ではGMの後塵を拝しているが、EVとハイブリッド車の開発に50億ドルを投じる方針を示している。株価は年初来で横ばいだが、9月末時点の現金・市場性証券の保有額は280億ドルとなっている。
さらに大手メーカーは、バッテリーのコストが下がればEVで利益を上げることは可能と自信を深めており、独フォルクスワーゲン(VW)傘下のアウディや仏ルノーの幹部も相次いでEV市場に対して強気の見方を示している。
一方、大手を迎え撃つ形のテスラは、企業価値こそ膨らんだが、手持ちのキャッシュは第2・四半期末時点で30億ドルと心もとない。アナリストの間では、他のモデルよりも販売価格を抑えた「モデル3」の立ち上がりが遅く、キャッシュが不足するため、テスラはさらに資金調達を行う必要があるとの声も聞かれる。
マスクCEOは生産・販売網の拡充計画を明らかにしており、7月には投資家に対して事業拡大資金を集めるために追加で株式を売り出すかもしれないと述べた。
(Paul Lienert記者、Joseph White記者)
【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>