北朝鮮、4000人が働く世界最大級の美術工房 「アート」で外貨獲得へ
国連の北朝鮮制裁は、専門家による独立委員会が履行状況を検証し、制裁決議違反などがあれば安保理の北朝鮮制裁委員会に報告する。報告内容は公表されないが、委員会では毎年、レポートを作成し公表している。
同委員会のヒュー・グリフィス委員長は、「この問題は進行中の捜査に関わる」として、コメントしなかった。
Cecioni氏は、「イタリアや米国の当局とトラブルになりたくない。私には、特にイタリアであちこちにパイプがあり、全てのルールを守るようにしている」と話した。
イタリア外務省筋は、制裁対象国とつながりがある個人とは通常連絡を取り、イタリアの国際公約に違反することがないようにしていると話した。
Cecioni氏は9月の時点で、ビジネスを畳む考えはないと述べ、「北朝鮮は爆弾だけでなく、芸術作品も作っており、普通の人たちだということを知らせるのは非常に重要だと思う」と話していた。
同氏は9月にイタリアで計画していた北朝鮮のプロパガンダポスター展は延期したが、これは、万寿台側から、現在の情勢で反米的な内容を展示するのは賢明ではないといわれたためだという。
制裁についての理解が中国に届くのは遅い。
中国商務省が、万寿台創作社などに対する制裁執行日を周知させるために出した通知には、万寿台創作社の名前が記載されていなかった。なぜ記載されなかったか問い合わせたが、回答はなかった。
丹東のスタジオは、万寿台創作社とのパートナーシップで運営されていると、責任者のGai Longji氏はいう。制裁の開始日に、影響があるかどうか質問すると、直接の回答を避けた。
「政治は関係ない。芸術に携わっているだけだ」と、Gai氏は言った。スタジオの背後にあるLiaoning Sanyiという企業は、コメントの求めに応じなかった。