自動運転の到来で誰もがテロリストになれる時代に?
盗難車が攻撃に使われたストックホルムでの事例も考える価値のある一件だ。配達用トラックへのセンサー技術の導時代が自動車間(v2v)通信やインテリジェントな輸送事業の実現に向かっているのは我々も知る通りだ。それにより発生するノード間通信が中間者攻撃 (Man in the Middle Attacks)の標的になることが課題の一つであると、セキュリティアナリストのSam Bocettaはいう。
「その一例がIMSIキャッチャーと呼ばれるもので、要はノードやハブの間の通信を乗っ取ることです。送受信どちら側も攻撃されていることに気がつかないまま、間にいる攻撃者はノード(この場合は車にあたる)に対してコマンドやメッセージを送ることができます」
犯罪者達は新しいテクノロジーに相当投資しているようだ。Cisco社のEnsig氏は次のようにいう。
「サイバー犯罪を企てる人たちは、問題解決のためにテクノロジーを開発しているエンジニアよりも、ずっと俯瞰で物事を見ています。車が車線を外れそうになるのを検知して車線に戻るようハンドルを切り戻すテクノロジーがあったとすると、ハッカーは既に遠隔からハンドルを対向車線側に切りブレーキをかけてセンサーを壊す方法を見つけ出していたりします」
彼はまた、人々が高度に教育され、高いスキルも身につけたインテリジェントである可能性を持った時、Ludditesとテロリストを結び付けられるのではと仮説を説いた。
「サイバー犯罪者はつねにエンジニアの技術開発を見張っていて、誰よりも早く技術を適応させるだろう」
しかしながらBocetta氏は以下のようにも述べている。
「最新のテクノロジーを使った車のハッキングはトラックの運転を覚えるよりもはるかに難しいものです」
対応に早い遅いはあるものの、製造者はこれらの問題に対処するため、連邦政府と協力しあっている。犯罪者達が彼らより一歩先んじることがないことを祈るのみだ。