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南シナ海日米豪、南シナ海行動規範に法的拘束力求める 一方的行動に反対
8月7日、日米豪の3カ国は、南シナ海の紛争防止に向けて中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が策定を目指す「行動規範」について、法的拘束力を持たせるよう求めるとともに、同地域での「一方的な威圧行動」に強く反対する立場を表明した。写真は中国の王毅外相、マニラで6日撮影(2017年 ロイター/Romeo Ranoco)
日米豪の3カ国は7日、南シナ海の紛争防止に向けて中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が策定を目指す「行動規範」について、法的拘束力を持たせるよう求めるとともに、同地域での「一方的な威圧行動」に強く反対する立場を表明した。
ASEAN加盟国と中国の外相は6日、行動規範の枠組みを承認した。
日米豪の外相は当地での会談後に発表した声明で、ASEANと中国は「法的拘束力を持ち、有意義かつ効果的で、国際法に則した」規範を策定すべきだとの見方を示した。
また「現状を変更し、緊張を高めるような一方的な威圧行動に対して強い反対」を表明。領有権を主張する国に対し、土地の埋め立てや軍事拠点化を控えるよう求める立場を示した。南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島で軍事拠点化を進める中国を念頭に置いた文言とみられる。
行動規範を巡っては、一部のASEAN諸国が法的拘束力を持たせることや紛争解決メカニズムを設けることを主張している。ただ、中国がそうした提案に応じる可能性は低いと専門家は指摘する。
中国の王毅外相は日米豪の声明について、南シナ海周辺諸国と非周辺国の認識に大きな開きがあるとし、「一部の非周辺諸国は過去にとらわれ、南シナ海で起きている前向きな変化を認識していない」と批判した。
また、中国は過去2年にわたり土地の埋め立てを行っていないと主張した。