最新記事

災害

中国四川省地震の死者19人に 世界遺産「九寨溝」近く

2017年8月9日(水)19時00分

8月9日、中国四川省で8日夜に大きな地震があった。地元政府と国営メディアが9日に明らかにしたところによると、13人が死亡、175人が負傷した。死亡者のうち6人は観光客という。現地の救助活動の様子(2017年 ロイター)

中国四川省で8日夜に大きな地震があり、地元政府と国営メディアが9日までに明らかにしたところによると、19人が死亡、247人が負傷した。死者のうち6人は観光客だという。

四川省当局によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.0。震源地はチベット族が多く住むアバ・チベット族チャン族自治州で、震源地近くには世界遺産に登録されている観光名所「九寨溝」がある。

米地質調査所(USGS)によると、震源の深さは10キロと推定されている。四川省によると、観光客100人が土砂崩れで身動きが取れなくなっている。

これとは別に、西部の新疆ウイグル自治区で9日朝、M6.6の地震が発生。人民日報によると、32人の負傷者が確認されている。

新華社は9日、四川省の地震があった地域から観光客約3万人が避難したと報道。フランス人男性とカナダ人女性が軽傷を負ったと伝えた。

四川省の消防当局によると、ホテルのロビーが崩壊して人々が閉じ込められたが、2800人が無事救出された。観光客の国籍は不明だが、九寨溝は外国人よりも中国人の間で人気が高い。

国営テレビは、被災地域では現在、大部分で電力が復旧し、また軍当局が救助隊員を派遣していると報じた。九寨溝の空港では、滑走路に被害がないか確認された後、通常通りの業務が行われているという。

四川省政府はソーシャルメディアで、九寨溝を現在訪れている観光客は3万8000人以上と明らかにした。

四川省ではこれまでにもたびたび地震が起こっており、2008年5月の地震では、約7万人が死亡した。

[九寨溝(中国四川省) 9日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

米最高裁、ベネズエラ移民の強制送還に一時停止を命令

ビジネス

アングル:保護政策で生産力と競争力低下、ブラジル自

ワールド

焦点:アサド氏逃亡劇の内幕、現金や機密情報を秘密裏

ワールド

米、クリミアのロシア領認定の用意 ウクライナ和平で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 4
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 5
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 6
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 7
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 8
    300マイル走破で足がこうなる...ウルトラランナーの…
  • 9
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 10
    トランプが「核保有国」北朝鮮に超音速爆撃機B1Bを展…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中