アマル・クルーニー、ISISの裁きを国連に訴え 「第二のルワンダにしないで」
脅迫は今も続く
クルーニー氏はまた演説の中で、ナディアさんの家族が今もISISに拘束されており、ナディアさん自身もISISから脅されている恐怖を明らかにした。ISIS戦闘員は自分たちの電話番号を隠しもせずに、ナディアさんに脅しをかけるメールを直接送ってくるのだという。クルーニー氏は、誰も捜査していないと分かっているからこそこのような行動に出ていると指摘している。
またデイリーメールによると、ナディアさん自身もこの日国連でインタビューに応じ、何カ月も身柄を拘束されレイプされ続けた悲惨な体験を語った。さらに、昨年親善大使に就任したことで自らの家族を危険にさらし、ISISに脅かされ続けていると告白。ISISに裁きを受けさせるために「なぜここまで長くかかっているのか理解できない」と訴えた。
大虐殺の悲劇を繰り返すな
クルーニー氏は演説で、国連が設立されたのはナチスが犯した罪を2度と繰り返さないためだったにもかかわらず、今まさに起こっているジェノサイドに対して何もしていないと指摘。国連がほぼ何もできなかったルワンダを繰り返してはいけない、ジェノサイドを犯したISISをそのまま逃してはいけない、と呼びかけて演説を終えた。
ルワンダ虐殺は、1994年4月7日に始まった。このため国連はこの日を、「ルワンダにおけるジェノサイドを考える国際デー」と定めている。今年のこの記念日まであと1カ月足らず。クルーニー氏の声は、アバディ首相やその他世界の指導者たちの心に届くのだろうか。