金正男暗殺の謎 北朝鮮、従来の「工作作戦」と異なる手口
2017年2月28日(火)10時33分
1987年、北朝鮮の工作員だった金賢姫(キム・ヒョンヒ)が大韓航空858便に爆弾を仕掛け、ベンガル湾上空での爆発により乗客乗員115人全員が死亡した。
逮捕された金賢姫は韓国に引き渡され、その後謝罪して、軍事スパイとしての訓練の詳細を、1993年の回想録「Tears of my Soul」で暴露した。
金賢姫・元死刑囚はその回想録で、任務に向けて出発する際に、見たところ通常の「マルボロ」に見えるタバコを1箱渡されたと書いている。1本の煙草に少量の黒インクで印が付けてあり、ここを噛めば即死するようになっていたという。
逮捕されたときにこの煙草を噛んだが、仕込まれたシアン化合物による自害には失敗した。彼女は回想録で、北朝鮮建国時の指導者の名を挙げ、「金日成の忠実な娘として、従順な犬のように訓練された私は、この瞬間に死んだ」と書いている。大韓航空機爆破については、故金日成国家主席から直筆の命令書を渡されたという。
金日成主席は、殺害された金正男氏、現指導者の金正恩氏の祖父に当たる。
(翻訳:エァクレーレン)
James Pearson and Jack Kim
[ソウル 24日 ロイター] -
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