韓国特検サムスンのトップを逮捕 朴大統領の疑惑追及は来週山場へ
2月17日、韓国の朴槿恵大統領の親友、崔順実被告らをめぐる疑惑を調べている特別検察官チームは、贈賄容疑などでサムスン電子副会長の李在鎔(イ・ジェヨン)容疑者を逮捕した。ソウルで16日撮影、提供写真(2017年 ロイター/News1)
<朴槿惠大統領の友人、崔順実による国政介入疑惑を調査している特別検察官チームは、17日早朝サムスン電子副会長の李在鎔を、贈賄などの疑いで逮捕した。また、朴大統領の弾劾審査を行っている憲法裁判所は2月24日を最終弁論日と通達。朴大統領の疑惑解明の動きは来週山場を迎える>
韓国の特別検察官チームは、サムスン電子副会長の李在鎔(以下、イ・ジェヨン)を、グループ企業の合併に政府が協力する見返りに、パク大統領とチェ・スンシル側に430億ウォンに上る賄賂を渡したとして、17日午前5時36分ごろ逮捕した。イ・ジェヨン容疑者はサムスン電子の実質的なトップだ。
特別検察官チームは1月12日にイ・ジェヨン容疑者の取り調べを行い、逮捕状を請求したが、裁判所は1週間後にこれを棄却した。特別検察官は今回13日に15時間にわたる長時間、再び取り調べを行って再度逮捕状を請求していた。
韓国メディア京郷新聞によれば、先月イ・ジェヨンに対する拘束令状が1度は裁判所から棄却されたのにかかわらず今回認められた経緯について、特別検察官チームが、サムスン側によるグループ再編に関した贈賄関係を立証しようとした前回の方針から、今回はイ・ジェヨン容疑者を中心にサムスングループの後継体制再編を試みたロビー活動を把握し、包括的な観点から贈賄を立件したという。
検察チームはそのために、サムスングループのもつ問題について1997年から1000件近くレポートを刊行してきたキム・サンジョ漢城大教授が所長を務める経済改革連帯の資料を参考に、430億ウォンの贈賄と、特定の経済犯罪に関する横領、財産の国外逃避、犯罪隠匿の規制に関する法律違反、国会での証言・鑑定等に関する法律違反、以上の5つの容疑を適用して令状を請求した。