最新記事

ドイツ経済

ドイツ最大の貿易相手国に中国が浮上、2016年実績で米国抜く

2017年2月24日(金)09時55分

2月24日、ドイツ連邦統計庁のデータによると、昨年の同国最大の貿易相手国に中国が浮上した。写真は左から中国、EU、ドイツの国旗、ベルリンで昨年11月撮影(2017年 ロイター/Fabrizio Bensch)

ドイツ連邦統計庁のデータによると、昨年の同国最大の貿易相手国に中国が浮上した。前年、最大の貿易相手国だった米国は3位に転落。フランスは前年に続き2位だった。

ドイツと中国の昨年の貿易総額は1700億ユーロ(1800億ドル)。

米国のトランプ政権は、ドイツがユーロ安を利用して輸出を拡大していると批判しており、ドイツ政府は今回の統計を歓迎するとみられる。

ドイツのガブリエル副首相は、トランプ政権が保護主義的な政策を打ち出すなら、欧州連合(EU)の経済政策の照準をアジアに定める必要があるとまで示唆している。

ドイツ卸売・貿易業連合会(BGA)は「(トランプ)大統領の保護主義的なプランを考えると、ドイツと中国の貿易関係は今後さらに強まるだろう」との見方を示した。

昨年のフランスとの貿易総額は1670億ユーロ、米国との貿易総額は1650億ユーロだった。

輸出だけをみた場合、ドイツ製品の最大の輸出先は米国(1070億ユーロ)、2位はフランス(1010億ユーロ)、3位は英国(860億ユーロ)だった。

貿易収支では、英国に対する貿易黒字が500億ユーロ超で最大。米国に対する貿易黒字は490億ユーロで2位だった。

昨年のドイツの貿易黒字は2529億ユーロ。黒字の約40%は英米向けの輸出で稼いだことになり、来月中旬にドイツで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議を控え、貿易不均衡を巡る議論が高まるとみられる。

[ベルリン 24日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:もう賄賂は払わない、アサド政権崩壊で夢と

ワールド

アングル:政治的権利に目覚めるアフリカの若者、デジ

ワールド

尹大統領の逮捕状発付、韓国地裁 本格捜査へ

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 3
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 4
    感染症に強い食事法とは?...食物繊維と腸の関係が明…
  • 5
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 6
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 7
    フランス、ドイツ、韓国、イギリス......世界の政治…
  • 8
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 9
    オレンジの閃光が夜空一面を照らす瞬間...ロシア西部…
  • 10
    本当に残念...『イカゲーム』シーズン2に「出てこな…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 5
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 6
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中