最新記事

香港

元日の香港は反中デモで幕開け 9000人が直接選挙制を求める

2017年1月2日(月)11時21分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

無錢新聞 / Youtube

<今年、中国返還20周年の節目を迎える香港で元日、行政長官を直接選挙で選ぶことを要求したデモが行われ、9000人が民主化を訴えた>

 無錢新聞など香港地元メディアによると、香港の民主化を求める香港人権民陣は、3月に行われる行政長官選挙を親中派が多数を占めた選挙委員会(定員1200名)による間接投票ではなく、有権者による直接選挙で行うことを訴え、1日香港中心街でデモを行った。


 無錢新聞 / Youtube

 デモ隊は行政長官についても、立候補の資格に制限や規制を設けず、誰もが立候補できる普通選挙の導入も求めた。

 また参加者たちは、香港立法会(議会)への就任、選挙問題と関連して中国全国人民代表大会(全人大)が有権解釈を口実に介入し、独立派の2人が司法審査で資格を剥奪されたことを糾弾。さらに香港政府が民主派議員4人が、民主化を求める内容の"不適切な"就任宣誓をしたことを理由に裁判所に資格取り消し請求したことにも触れて、直ちに撤回すべき、と抗議した。

 香港ではこうした行政長官や立法会議員の選挙をめぐる問題のほか、中国共産党に対して批判的な出版物を扱う書店の関係者が中国当局によって拉致拘束されるなど、民主化を求める動きに対する中国政府からの圧力が高まっており、1日のデモはこうした一連の動きに対する反発が招いたものと思われる。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

アメリカン航空、今年の業績見通しを撤回 関税などで

ビジネス

日産の前期、最大の最終赤字7500億円で無配転落 

ビジネス

FRBの独立性強化に期待=共和党の下院作業部会トッ

ビジネス

現代自、関税対策チーム設置 メキシコ生産の一部を米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負かした」の真意
  • 2
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学を攻撃する」エール大の著名教授が国外脱出を決めた理由
  • 3
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 4
    日本の10代女子の多くが「子どもは欲しくない」と考…
  • 5
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 6
    【クイズ】世界で最もヒットした「日本のアニメ映画…
  • 7
    アメリカは「極悪非道の泥棒国家」と大炎上...トラン…
  • 8
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 9
    【クイズ】世界で1番「iPhone利用者」の割合が高い国…
  • 10
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 4
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 5
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 6
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 7
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 8
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 9
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 10
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中