最新記事

英EU離脱

英EU離脱担当相「EU市場アクセス確保には対価も検討」

2016年12月2日(金)11時15分

 12月1日、英国のデービッド・デービス欧州連合(EU)離脱担当相(写真)は、EU離脱後にEU市場へのアクセスを確保するため、対価の支払いを検討すると述べた。11月撮影(2016年 ロイター/Toby Melville)

 英国のデービッド・デービス欧州連合(EU)離脱担当相は1日、EU離脱後にEU市場へのアクセスを確保するため、対価の支払いを検討すると述べた。

 デービス氏に対しては、議員からEU予算への資金拠出を迫られる可能性はあるかとの質問が集中。EUの単一市場へのアクセスを得るために英国政府は「何らかの形で対価の支払い」を検討するかとの野党議員の質問に対し、政府として検討すると回答した。

 その上で「財とサービスの欧州市場へのアクセスを最も良い形で得ることが主な判断基準だ」と述べた。

 デービス氏の発言を好感し、ポンドは急伸。ドルに対しては2カ月ぶり高値となる1.2696ドル、ユーロに対しては3カ月ぶり高値となる1ユーロ=83.69ペンスに上昇した。

 メイ首相の報道官はデービス氏の発言について、税金の使途を決定する上で政府がこれまで示している見解に沿っているとの立場を示した。

 ハモンド財務相は、EU離脱交渉は「あらゆる角度から」検討する必要があり、英国が何らかの形でEUへの支払いを続ける可能性について排除しなかったデービス氏の考えは正しいと述べた。

 デービス氏はまた、ジョンソン英外相が移動の自由を支持する考えを複数のEU大使に伝えたという報道について、自身が理解しているジョンソン氏の考えとは「完全に異なる」と言明した。

[ロンドン 1日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中仏首脳、イラン核問題の「政治的解決」訴え=中国国

ワールド

豪23/24年度予算、総債務減少の見込み=財務省

ワールド

豪中銀、政策金利据え置き 物価上昇圧力を警戒

ワールド

アルツハイマー病、リスク遺伝子2つでほぼ確実に発症
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表...奇妙な姿の超希少カスザメを発見、100年ぶり研究再開

  • 2

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 3

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 4

    「真の脅威」は中国の大きすぎる「その野心」

  • 5

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 6

    メーガン妃を熱心に売り込むヘンリー王子の「マネー…

  • 7

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 8

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 9

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 10

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 5

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 10

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中