最新記事

追悼

ジョージ・マイケル死去、80年代ポップスを代表するイケメンシンガー

2016年12月26日(月)16時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

Tobias Schwarz-REUTERS

<『ラスト・クリスマス』など世界的なヒット曲を生んだポップシンガー、ジョージ・マイケルが死去した。今年はデビッド・ボウイ、プリンスに続き、また一つ音楽界の巨星がこの世を去った>(写真:2011年のツアーで熱唱するジョージ)

 80年代、ポップスデュオ「ワム!」で一世を風靡し、その後もソロミュージシャンとして活躍したジョージ・マイケルが25日、ロンドン郊外の自宅で死去した。53歳だった。BBCをはじめイギリスのメディアは、追悼記事などをサイトに掲載して、世界的スターの死去を大きく報じている。

 英メディアの報道によると、ジョージ・マイケルの代理人は声明を出し、「ジョージはクリスマスのこの時に、自宅で安らかに亡くなった。遺族はプライバシーが尊重されることを望んでいる。現時点でこれ以上のコメントはない」と語っている。また現地の警察は、「死因の詳細は不明だが、不審な点はない」と説明している。

 1963年にロンドンで生まれたジョージ・マイケルは、学生時代の友人アンドリュー・リッジリーと81年に「ワム!」を結成してデビュー。『ケアレス・ウィスパー』や『ラスト・クリスマス』などのヒット曲を連発して、世界的アイドルスターとなった。86年に「ワム!」を解散してソロミュージシャンに転向後も、ファーストアルバム『フェイス』が記録的なヒットとなるなど成功を収めた。

gm161226-02.jpg

故ダイアナ妃と会談するジョージ・マイケル REUTERS

 一方で私生活では、度重なるスキャンダルにまみれた。98年には、カリフォルニア州ビバリーヒルズの公衆トイレで猥褻行為に及んだとして逮捕され、その後は同性愛者であることを公言していた。

 06年には薬物を使用して運転していた罪で有罪判決を受け、08年にもコカイン所持などで逮捕。2010年には、ロンドンで薬物を使用して運転中に店舗に突っ込み、8週間の服役刑を命じられている。

【参考記事】デビッド・ボウイ、最後のアルバムに刻んだ死にざま

 2011年のツアー中に肺炎が悪化し、予定していたコンサートを中止した。治療後にロンドンの自宅前に姿を現した際には、涙ながらに、治療中「危険な状態」に陥ったことを語っている。

 しかし今月にはニューアルバムの制作に入っていることが発表され、来年3月には『フリーダム』というタイトルのドキュメンタリー映画も公開される予定になっていた。

 ジョージの死去についてエルトン・ジョンは、2人で撮影した写真と共にインスタグラムに投稿し、「大きなショックを受けている。最愛の友人で、最も寛大な魂、そしてすばらしいアーティストを失った」と悼んでいる。


 またイギリスのロックバンド「デュラン・デュラン」は公式ツイッターで、ジョージがスティングやボブ・ゲルドフら著名ミュージシャンと一緒に映った写真を投稿し、「今年また一つ、才能に溢れる魂が失われた」と嘆いている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米最高裁、ベネズエラ移民の強制送還に一時停止を命令

ビジネス

アングル:保護政策で生産力と競争力低下、ブラジル自

ワールド

焦点:アサド氏逃亡劇の内幕、現金や機密情報を秘密裏

ワールド

米、クリミアのロシア領認定の用意 ウクライナ和平で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 4
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 5
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 6
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 7
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 8
    300マイル走破で足がこうなる...ウルトラランナーの…
  • 9
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 10
    トランプが「核保有国」北朝鮮に超音速爆撃機B1Bを展…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 5
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 6
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中