【動画】韓国海警、違法操業の中国漁船に初の機関銃700発使用
韓国海警の威嚇射撃を受ける中国魚船 YTNニュースより (c) YTN / Youtube
<中国漁船の不法操業に悩まされている韓国が、ついに機関銃の使用に踏み切った。1日、不法操業をしていた中国魚船2隻を韓国海上警察が拿捕、周囲にいた他の魚船が集まり威嚇してきたため、韓国側は機関銃700発を使用し撃退したという>
韓国YTNなどの報道によると、1日午後、韓国の仁川沖で不法操業をしている中国魚船2隻を、韓国海上警察が発見、拿捕した。
ところが、韓国側が拿捕した中国魚船を取り調べのために港に回航しようとしたところ、周囲にいた中国魚船約30隻が拿捕された魚船を助けようとして、海上警察の艦艇を追いかけ、体当たりするなどして妨害。海上警察は警告放送を行ったうえ、放水銃で中国魚船団を威圧した。
しかし、中国魚船団は全くひるむところを見せず、韓国海警は、中国の船員がいない船首と船尾に向けてM60機関銃で威嚇射撃を行った。韓国側は海警の他、周辺海域から海軍の艦艇2隻とP3C哨戒機が支援に駆けつけ、暗くなった海域を照らして中国魚船を威圧。午後8時近くに中国魚船団は仲間の奪回を諦め、中国海域へ逃げ去った。
イ・ハクボム中部海洋警備安全本部警衛は「これまでライフルや拳銃など、個人用火器のみ使用していましたが、今回初めて共用火器を使用することになりました」と語っている。
参考記事:中国漁船が韓国警備艇に故意に衝突? 韓国政府、中国大使に抗議
韓国では先月7日、不法操業をしていた中国魚船によって、取り締まりにあたった海上警察の高速ボートが体当たりを受け沈没する事件があり、これ以降、緊急時には機関銃などの共用火器の使用が認められるようになった。海上警察は今後も不法操業する中国漁船が抵抗する場合は、機関銃などを積極的に使用する方針だという。
一時は朴槿恵大統領と習近平国家主席による蜜月状態にあった韓国と中国だが、中国の不法魚船問題によって、関係は一気に冷え込んできている。今後も今度のような事件が続けば、両国の外交関係に大きな亀裂が入りかねない。