最新記事

イギリス経済

日産が次期SUVを英国生産 ゴーンCEO「英政府から支援と公約を得られた」

2016年10月28日(金)10時41分

10月27日、日産自動車は、SUV「キャシュカイ」(日本名:デュアリス)と「エクストレイル」の次期型車を英国サンダーランド工場で生産することを決定したと正式発表した。写真は日産のロゴ、イギリスで6月撮影(2016年 ロイター/Andrew Yates)

 日産自動車<7201.T>は27日、多目的スポーツ車(SUV)「キャシュカイ」(日本名:デュアリス)と「エクストレイル」の次期型車を英国サンダーランド工場で生産することを決定したと正式発表した。

 日産は26日に開いた経営会議で決定したとし、同社のカルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)は「英国政府から支援と公約を得られた」とコメント。この決定が同工場の競争力維持を公約する同国政府の表明を受けてなされたものであるとした。同工場への投資を増やし、同工場で働く7000人以上の雇用を確保・維持することも表明した。

 同工場はイングランド北東部にある英国最大の自動車工場で、同国が欧州連合(EU)から離脱したため、今後も生産・投資を継続するかが注目されていた。同工場での昨年の生産台数は47万5000台で、その8割を130以上の国と地域に輸出している。英国のEU離脱で輸出に関税が課される可能性があり、競争力低下が懸念されていた。

 ゴーンCEOは21日、同工場への投資継続の是非を来月決定すると述べていた。「キャシュカイ」の次期型車の生産は2018年か19年に開始すると見込まれており、それまでにかかる時間を踏まえるとまもなく生産拠点を決める必要があった。

(白木真紀)

[東京 27日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

輸出規制厳格化でも世界の技術協力続く=エヌビディア

ビジネス

ラトニック氏の金融会社がテザーと協議、新たな融資事

ビジネス

米、対中半導体規制強化へ 最大200社制限リストに

ワールド

ヒズボラ、テルアビブ近郊にロケット弾 ベイルート大
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではなく「タイミング」である可能性【最新研究】
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 5
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 10
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 10
    2人きりの部屋で「あそこに怖い男の子がいる」と訴え…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 6
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中