東京入管、難民申請者の支援活動をしていたナイジェリア人女性を強制収容
10月27日、日本で難民申請者などの人権支援活動をしていたナイジェリア人女性、エリザベス・アルオリオ・オブエザ氏が今月11日、東京入国管理局に収容されたことがわかった。東京入国管理局の収容施設の内部。男性が収容されているブロック。昨年12月撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)
日本で難民申請者などの人権支援活動をしていたナイジェリア人女性、エリザベス・アルオリオ・オブエザ氏(48)が今月11日、東京入国管理局に収容されたことがわかった。
ロイターは24日、収容所内でにオブエザ氏に面会。同氏は「人々を助けることが私の使命。私に使命を果たさせてほしい。たくさんの人が苦しむから」と語った。
オブエザ氏は11日、東京入管に「仮放免」の更新手続きに行ったところ、突然収容された。その時のことについて「強制的に収容される時は、全てを取り上げられる」と話した。
オブエザ氏は1991年に故郷のナイジェリアから来日。日本で難民申請を行ったが、認定されず、一時収容されたあと仮放免を受け、全国で支援活動を行っていた。
収容される直前、同氏は大阪と名古屋で支援を求める外国人十数人と会っていたという。収容された理由は明らかになっていないが、外国人を支援する活動を行っていたことが収容された理由と思うか、との質問に「そうかもしれない」と答えた。
この件について、法務省入国管理局は「個人の案件についてはコメントを控えたい」としている。
同氏は1人用の部屋に収容され、その部屋から出られるのは1日1時間半程度だという。
それでも、活動家として有名だった彼女のところには他の被収容者が集まり、相談にのったり、手続きなどのアドバイスをしていると話した。
日本の入管収容施設では、医療ケアの不備などの問題があり、ロイターはこれまでにその点に関する出来事を記事化した。
日本では現在、1100人余りが全国の入管施設に収容されている。法務省は健康上、または人道的な理由で収容継続が適当でないと判断した場合「仮放免」の形で収容を解いており、仮放免で生活をしている人は現在約4700人いる。