最新記事

原発

激戦の新潟県知事選、全国の原発再稼働問題の天王山に

2016年10月15日(土)14時26分

 10月14日、世界最大の原子力発電所、東京電力柏崎刈羽原発の地元・新潟県で16日、知事選挙の投開票が行われる。写真は柏崎市で2009年5月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

世界最大の原子力発電所、東京電力柏崎刈羽原発の地元・新潟県で16日、知事選挙の投開票が行われる。終盤の選挙戦では、自民党などが推薦する前長岡市長の森民夫氏(67)と再稼働反対を鮮明にしている医師・弁護士の米山隆一氏(49)が一騎打ちの激戦になっているといわれ、電力業界関係者やエネルギー問題の有識者らは「原発再稼働問題の今後を左右する最も重要な自治体選挙」と、その行方を見守っている。

<原発問題で支持に変化も>

「2週間前の告示の時には遠くに見えた相手候補の背中がもう、すぐ目の前に迫っている。もしかしたら追い越せるかもしれない」──。13日午後、米山氏は競合する森氏のお膝元、長岡駅近くの広場に集まった有権者に呼び掛けた。

過去4回、国政選挙に立候補し、いずれも落選の憂き目にあってきた米山氏は「今回は違う。行く先々でふるさと、命、子どもたちの未来を守ってほしいと言われる」と強調。「東京電力が原発を再稼働して、もう一度事故を起こさないと信じることはできない。再稼働を認めることはできない」と断言した。

演説を聞いていた元長岡市議でコメ農家の杉本輝栄さん(77)は「本当は森さんを応援しないといけない立場だが、原発再稼働とTPP(環太平洋連携協定)はどうしても止めてもらいたい」との理由で米山氏を支持すると述べた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、プーチン氏と生産的な協議 ウクライナ紛争終結の

ワールド

米・イスラエル、ガザ住民受け入れ巡りアフリカ3カ国

ビジネス

ECBの4月据え置き支持、関税などインフレリスク=

ビジネス

中国新規銀行融資、予想以上に減少 2月として202
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ世代の採用を見送る会社が続出する理由
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の「トリウム」埋蔵量が最も多い国は?
  • 4
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ…
  • 5
    中国中部で5000年前の「初期の君主」の墓を発見...先…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    自分を追い抜いた選手の頭を「バトンで殴打」...起訴…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「天然ガス」の産出量が多い国は…
  • 9
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 10
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 5
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 6
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 7
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
  • 8
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 9
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 10
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中