Jリーグ、そして東京オリンピックで活躍が期待される「スマートスタジアム」とは
スマートスタジアムが街と暮らしに与える影響
ただのスタジアムをスマートスタジアムにする、その効能は電力や水の節約などに留まらない。
都心に住む人たちが増えていくなか、大きな問題の1つとなっているのは「騒音」である。夜に大きな盛り上がりを見せることの多いスタジアムは、言わずもがなその対応に迫られているが、IoTを導入することによって飛躍的に改善が図れるだろう。これまで人の手や目では捉えきれなかった課題は、IoT技術のおかげで客観的観点でモニター、管理できるようになる。
では、セキュリティや安全面ではどうだろう? あるスタジアムに導入されたIoT設備は、試合後たまたま放置されていたホットドッグを作る機械が起こしたボヤを検知することができた。駐車場やその周りの道に設けられたスマートカメラは、イベントに伴う犯罪や暴力沙汰を抑制するために標準的なものとなることだろう。
ビール待ち行列で空いている所がすぐに見つかれば、交通量予測や公共交通の選択肢をもとに目的地への最適ルートがわかればどうだろうか? ちなみに、アメリカンフットボールNFLのリーバイス・スタジアムでは、スタジアム専用のアプリを開くと座席までの最短ルートやトイレの空き状況などがわかる。さらに、専用のカメラで撮影した試合のリプレイ映像も見ることができるのだ。