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北朝鮮北朝鮮党大会、自衛目的の核兵器を「質・量で一段と強化」採択
農業や工場の機械化推進、石炭の生産拡大などの5カ年の経済計画も明らかに
5月9日、北朝鮮の朝鮮労働党大会は、自衛目的の核能力を「質・量で」一段と強化するとの決定を採択した。写真は金正恩第1書記。提供写真(2016年 KCNA/via Reuters)
北朝鮮の朝鮮労働党大会は、自衛目的の核能力を「質・量で」一段と強化するとの決定を採択した。朝鮮中央通信(KCNA)が9日報じた。
36年ぶりに開かれた党大会で金正恩第1書記は、主権が侵害されない限り核兵器を使うことはないと明言。
8日に放映された7日の演説で第1書記は「不拡散への義務を履行し、世界の非核化に努力する」と表明し、敵対的な国々との関係正常化への意向も示した。
さらに、「責任ある核兵器保有国として、核を保有する攻撃的で敵対的な勢力による主権侵害がない限り、我が国は核兵器を使用しない」と述べたほか、韓国との関係改善も訴えた。
また、農業の機械化や工場のオートメーション化推進、石炭の生産拡大を盛り込んだ5カ年の経済計画も明らかにした。ただ具体的な目標には乏しい。
北朝鮮情勢に詳しい専門家のマイケル・マッデン氏は、経済計画の詳細は不明だが、第1書記が経済計画を打ち出したことに意味があると指摘。「政策策定者として経済と開発への責任を公にした。父の金正日総書記は責任を負うことは決してなかった」と述べた。