不明のエジプト航空機、A320は普通は落ちない-専門家
イギリス政府の航空事故調査部のメンバーを16年間務め、88年にイギリスのロッカビーでパンアメリカン機が爆破・墜落された事件の調査に加わったフィル・ジャイルズも、同じ見方をしている。ジャイルズは、A320型の運航履歴は「非常に高い安全性」を示し、爆発以外に高度上空で機体が分散する事態が発生する可能性は「極めて小さい」という。
一方で、仮にこれがテロだとすると、この半年の間にエジプトでは航空機が3回もテロの標的になっている。昨年11月にはシナイ半島のリゾート地を離陸したチャーター機が直後に爆発物によって撃墜され、乗っていた224人が死亡した。
エジプトの観光産業の依存度は高く、GDPの約11%を観光関連の売り上げが占めている。最近では政情不安も重なって外国人旅行客の数が急減していて、この事件がさらに観光業に影を落とすのではないかと関係者は不安を感じている。