クルーズは「嫌われ者」を卒業できるか
2016年4月26日(火)16時30分
クリントンとの一騎打ち
そしてもしも彼がトランプに勝てば、有権者の彼に対するイメージは大きく変わるだろう。共和党にとっての脅威であるトランプを排除して指名を勝ち取れば、たとえトランプが党外から出馬しても、共和党はクルーズ支持でまとまる。
その先にはクリントンとの一騎打ちが待っている。勝ち目は薄い。だが40代半ばのクルーズには、70歳近いクリントンにはない若さという武器がある。エリートぞろいの上院で「嫌われ者」というのも悪いことではない。国家のいかなる干渉にもかたくなに反対する彼の態度は、草の根の保守派に受ける。
「誰でも知っているとおり、主流派は私を応援していない」。クルーズはCNNの番組で、そう言い放った。そのとおり。今まではそうだった。しかしこれからは違う。
主流派も含めて共和党が一致団結してクルーズを支持すること。これがホワイトハウスにたどり着く唯一の道だ。そして国民的嫌われ者のイメージを改善できれば、言うことなし。
[2016年4月26日号掲載]
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