中国の養豚家が規制強化で大量廃業、主要輸出国に好機到来か
ラボバンク(香港)の畜産アナリスト、パン・チェンジュン氏によると、体重30キロの飼育豚の価格はこの1年間で2倍に跳ね上がって過去最高のトン当たり1000元(154.13ドル)に達しており、養豚業者はなかなか仕入れができないという。
みずほ銀行(シンガポール)で食品・農産物を担当するジェイ・チョウ氏は「中国の養豚業界は劇的に変わった」と指摘。飼育頭数が50頭以下の零細業者が廃業し、生産が回復する態勢にないと説明した。
輸入は増加へ
豚肉は在庫不足から小売価格が急騰し、3月半ばには1キロ=29元(4.45ドル)と前年比35%上昇した。
このため豚肉の輸入は大幅に増加。関税当局のまとめによると、内臓部分を除く2月の豚肉輸入は前年比111%増の7万4371トンとなった。1月は56%増の9万7033トンだった。
業界向けのサイトwww.soozhu.comのチーフアナリスト、Feng Yonghui氏は「価格は年内いっぱい高止まりするだろう」と述べ、今年は中国の豚肉輸入が日本を抜いて世界最大になりそうだと話した。
米農務省の統計によると、日本の処理済み豚肉の年間輸入量は103万トン。
(Niu Shuping、Naveen Thukral記者)