最新記事

難民問題

メルケル独首相「シリアでの大量難民発生はロシアの空爆が原因」

空爆など無差別の兵器使用の中止を求めた国連決議遵守を要求

2016年2月9日(火)17時37分

2月8日、ドイツのメルケル首相は、ロシアによるシリア空爆で数万人の民間人が避難を余儀なくされていると批判するとともに、空爆は12月にロシアが調印した国連安全保障理事会決議に反すると指摘した。写真はベルリンで5日撮影(2016年 ロイター/Fabrizio Bensch)

 ドイツのメルケル首相は8日、ロシアによるシリア空爆で数万人の民間人が避難を余儀なくされていると批判するとともに、空爆は12月にロシアが調印した国連安全保障理事会決議に反すると指摘した。

 首相は当地訪問中、アサド政権を支援するロシアによる空爆でシリアの都市アレッポが受けている苦しみを目の当たりにして「衝撃を受けた」とし、トルコのダウトオール首相と行った記者会見で「いま一度、ロシアが支持した12月18日の国連安保理決議2254を振り返らなければならない。この決議で安保理は、全勢力に対して民間人および民間施設への攻撃、特に空爆など無差別の兵器使用を速やかに中止するよう求めている」と述べた。

 一方トルコには、国内のシリア難民の状況改善に向け直ちに段階を踏むよう促し、欧州連合(EU)が表明している総額30億ユーロの支援が遅滞なく支払われる必要があると述べた。

[アンカラ 8日 ロイター]

120x28 Reuters.gif
Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

2月鉱工業生産は4カ月ぶり上昇、基調は弱く「一進一

ビジネス

小売業販売2月は前年比1.4%増、ガソリン値上げ寄

ビジネス

日経平均は続落で寄り付く、米株安を嫌気 1200円

ワールド

米政権、ベネズエラ国営石油提携会社の輸出許可取り消
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    「炊き出し」現場ルポ 集まったのはホームレス、生…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    突然の痛風、原因は「贅沢」とは無縁の生活だった...…
  • 9
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 10
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大…
  • 1
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 7
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 8
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中