ポーランド右傾化で高まるEUとの対立懸念
EU当局者は、カチンスキ党首が中銀や司法機関、その他の政府機関に支持者を送り込み、オルバン首相の政策モデル「非自由主義的民主主義」を模倣するため、憲法改正を目指す可能性があると指摘する。
ポーランドの政権交代はまた、英国が目指すEUとの関係見直しにも影響しそうだ。新政権は、英国に住む70万人以上のポーランド人が英国人と同等の扱いを受けられるよう権利の擁護に動くとみられる。
キャメロン英首相は移民の福祉手当などを4年間給付しない措置の導入を目指している。
またポーランドは、英国がEUとの関係で例外を認められた場合、それに便乗しようとする可能性があり、交渉を複雑にして、統合深化に向けた取り組みが一段と逆行するリスクも懸念されている。
(Paul Taylor記者 翻訳:佐藤久仁子 編集:加藤京子)