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ブルキナファソについて知るべき理由

2014年11月6日(木)17時41分
トリスタン・マコネル

■今は誰が実権を握っているのか

 市民の勝利だったはずの革命は、すぐさま軍部に乗っ取られてしまった。最初に全権掌握を宣言したのはコンパオレの盟友で軍の最高司令官のオノレ・トラオレ将軍だが、直後に大統領警護隊の副指揮官イサーク・ジダが実権をもぎ取った。ジダは政権の座に長く居座る気はないと言っているが、当然ながら国民も野党指導者も信用していない。アフリカ連合(AU)は2週間以内に暫定の文民政権に権力を委譲しなければ制裁を科すと警告している。近隣諸国の首脳は11月5日、ブルキナファソの首都ワガドゥグーで緊急会合を行った。

■コンパオレは今後どうなるか

 コンパオレは33台の車を連ねて家族や側近たちと隣国コートジボアールに逃亡した。祖国から遠いヨーロッパや友好国に向かわず、隣国に逃げたところにコンパオレの腹の内が透けて見える。執念深く政権復帰のチャンスを狙うか、それが無理でも祖国の政界を裏で牛耳る気だろう。

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