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米朝関係

北朝鮮で拘束アメリカ人に拷問の恐怖

不法入国で捕まった元英語教師が自殺を図ったが、釈放はあり得ないと北朝鮮側が宣言

2010年7月12日(月)12時34分
ラビ・ソマイヤ

 韓国で英語教師をしていたボストン出身のアメリカ人アイジャロン・マリ・ゴメスは今年1月、中国から国境を越えて北朝鮮に入った。不法入国で拘束されたゴメスは4月に、8年の労働教化刑を言い渡され、強制収容所に送られた。北朝鮮の朝鮮中央通信は7月9日、ゴメスが自殺を図り、病院で治療を受けていると報じた。外交関係を持たないアメリカに代わり、スウェーデン大使館の外交官がゴメスに面会しているという。

 最近、北朝鮮に入国して拘束されたアメリカ人はゴメスだけではない。昨年12月には韓国系アメリカ人の人権活動家ロバート・パクが中朝国境の豆満江を歩いて越え、北朝鮮に入国した。パクは6週間拘束された後に釈放されて帰国したが、その後パニック症状とストレスで呼吸障害を起こし、入院。北朝鮮でひどい性的虐待を受け、後遺症に苦しめられているという。

 韓国の朝鮮日報は「北朝鮮は針や水、電気ショックを使った拷問を得意としているが、最近は尋問手段として性的虐待がよく使われている」と報じている。

 北朝鮮側は、アメリカの敵視政策が進んでいる現状で、ゴメスの釈放はあり得ないと宣言している。むしろ残る問題は「今後どのように(ゴメスに対する)刑罰を加重していくか」だけだという。

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