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航空機事故

「ピトー管」原因の墜落、過去にも

2009年6月11日(木)17時00分
マーク・ホーゼンボール(ワシントン支局)

 6月1日に大西洋上に墜落したエールフランス447便の事故調査機関は、墜落原因は速度計の故障ではないかと考え始めている。エールフランスの整備部門に自動送信されていたデータによると、事故機に搭載されていた各速度計の数値にばらつきがあったことが判明。これは豪雨によって「ピトー管」と呼ばれる計測器が詰まったためだと考えられる。

 操縦士と副操縦士は飛行速度をおのおのの計器で確認しているため、一方が故障すれば異なる情報が伝えられてしまう。そのため悪天候下で取るべき飛行速度について判断を誤った可能性がある。

 96年に起きた2件の墜落事故も同様の故障が原因とされている。トルコのバージェン航空301便はピトー管に虫が詰まり、アエロペルー603便はピトー管のマスキングテープをはがし忘れていた。

 今回のエールフランス機の場合、送られてきたデータでは「操縦室から送られてきた飛行速度のデータが一致しておらず、正確な速度が分かっていない」と、エアバス社の広報担当者は本誌に語った。「その理由はまだ不明だ」

[2009年6月17日号掲載]

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