最新記事

音楽

「プレスリーの彼女だった」...歌手だった叔母が語ってくれたロックの王者「エル」との恋の思い出

My Aunt Dated Elvis Presley

2023年12月22日(金)15時10分
コートニー・ラドジンスキ(フリーランスライター)

231226P84_MTN_02.jpg

(写真左から)キャロリン、筆者、キャロリンの娘スーザンと孫ケイティ CAROLYN BRADSHAW

エル(叔母はエルビスのことをそう呼んだ)とキャロリンは離れられない仲になった。一緒に巡業に出て、歌い、時間を過ごした。

「すごく見たい映画があって、2人で映画館へ行ったことがある。でも、彼はじっと座っていられなかった。休むことを知らないエネルギーの塊で、いつも動いていた。結局、映画館を出たけれど、普段は礼儀正しくて愛情深くて、最高のデート相手だった。それに、キスがとても上手だった」

ある晩、『ヘイライド』の会場で彼の両親にも会ったが、自分のことが伝わっていないのはすぐに分かった。母親のグラディスは無口で無愛想、父親のバーノンは上の空で握手をして、圧倒された様子で舞台を見回していた。

2人に幸せな未来が待っているとは思えない出来事だった。さらに、ほかの女性たちとの噂もあった。

プレスリーに関する著書を4作発表しているジャーナリストのアランナ・ナッシュは、その1作でキャロリンを取り上げている。

「54年当時、エルビスは地元地域で人気になり始めたばかりだったが、風変りな外見とステージ上で発する魅力に女性たちは既に夢中だった」と、ナッシュは話してくれた。

「彼が最も興味を持っていたのがキャロリンだ。処女性、美人コンテストの女王、陶器人形のような顔をした褐色の髪の小柄な女性──エルビスが抱く3つの理想像を体現していた。正式に交際しようとキャロリンに伝えていたが、エルビスは大空を駆け抜ける彗星で、どんな女性も引きとどめることはできなかった」

ほかの女性たちについてキャロリンは問いただしたりしなかったが、傷ついていたことに変わりはない。

「別れましょうって言って、別れたわけじゃない。エルはいつもツアーに出ていて、いなかった」と、叔母は振り返る。

試写会
カンヌ国際映画祭受賞作『聖なるイチジクの種』独占試写会 50名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正

ワールド

イスラエル政府、ガザ停戦合意を正式承認 19日発効

ビジネス

米国株式市場=反発、トランプ氏就任控え 半導体株が

ワールド

ロシア・イラン大統領、戦略条約締結 20年協定で防
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    「男性に守られるだけのヒロイン像」は絶滅?...韓ド…

  • 2

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 3

    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…

  • 4

    韓国のキム・ジヨンに共感する、日本の佐藤裕子たち..…

  • 5

    「ショート丈」流行ファッションが腰痛の原因に...医…

  • 1

    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…

  • 2

    タンポンに有害物質が含まれている...鉛やヒ素を研究…

  • 3

    「ショート丈」流行ファッションが腰痛の原因に...医…

  • 4

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 5

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 1

    ヨルダン皇太子一家の「グリーティングカード流出」…

  • 2

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 3

    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…

  • 4

    キャサリン妃の「結婚前からの大変身」が話題に...「…

  • 5

    韓国Z世代の人気ラッパー、イ・ヨンジが語った「Small …

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:トランプ新政権ガイド

特集:トランプ新政権ガイド

2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?