最新記事

映画

「出演に乗り気でなかった...」マーベル作品という幸運を敬遠していた理由とは?

Hitting the Marvel “Jackpot”

2023年02月23日(木)10時19分
H・アラン・スコット(ライター、コメディアン)
エバンジェリン・リリー

『LOST』のケイトや『アントマン』のホープなど、当たり役の多いリリー COREY NICKOLS/GETTY IMAGES FOR IMDB

<『LOST』のケイト、『アントマン』のホープなど当たり役が多い、エバンジェリン・リリー。映画への思いから「家庭的大混乱」の新作『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の魅力まで>

今どきの俳優にとって、マーベル映画への起用は宝くじに当たるような幸運だ。けれどもエバンジェリン・リリーは当初は乗り気ではなかった。

『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(日本公開は2月17日)に出演するリリーは、「スーパーヒーロー映画は好みじゃない」とマーベルを敬遠していた。

でもオファーを受けて何作か観賞してみると、現代の重要な政治的テーマが織り込んであることにびっくり。今では「大当たりを引いた気分」だという。

「常にほんの少し先を行くのがうまい。そうしないと公開の2年前に製作されるハリウッド作品は時流に乗れないから」と、マーベルの製作チームをリリーは評する。同時に「いい大人がコスプレごっこをやっていることをちゃんと分かっているのも大好き」と笑う。

「アントマン」シリーズ第3作となる今作ではリリー演じるホープ・バン・ダイン(ワスプ)はいくつもの試練に直面する。

主演のポール・ラッド演じるスコット・ラング(アントマン)との恋の行方に、長年不在だった母親のジャネット(ミシェル・ファイファー)の帰還、父親ハンク・ピム博士(マイケル・ダグラス)との関係など......。

ホープは「タフでクールだけど、芯には柔らかさも備えている」と話すリリーに、本誌H・アラン・スコットが話を聞いた。

◇ ◇ ◇


――ホープは今回の作品でどう変わる?

とても孤独で、仕事一筋だったけど、家庭的な女性になる。かなり大きな変化だよね。

――シリーズのうち最新作はなにがユニークなのか。

家庭内の大混乱にフォーカスしているところ。ジャネットが量子世界から帰ってきて、ホープは母親が戻ってきたのは素晴らしいと思ってた。

でも、現実はそう簡単じゃない。ジャネットはたくさんの秘密を抱えていて、向こうで起こったことを明かさない。だから緊張感がある。

――ミシェル・ファイファーが自分の母親役を演じることはどう思う?

ミシェルとマイケル・ダグラスから私が生まれたように見えたなら、それだけで人生最高の賛辞ね。

――街中では(主要キャストを演じた)ドラマ『LOST』と『アントマン』ファン、どちらのほうに声を掛けられることが多い?

2作品の間に出演した『ホビット』シリーズもそこに入れて。これは世代的な問題で、40歳以上ならLOST、30代以上ならホビット。それ以下ならアントマンといった感じ。でも私が演じたなかで一番で愛されている役柄は、LOSTのケイトじゃないかな。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ルペン氏に有罪判決、次期大統領選への出馬困難に 仏

ワールド

訂正-米テキサス州のはしか感染20%増、さらに拡大

ワールド

米民主上院議員、トランプ氏に中国との通商関係など見

ワールド

対ウクライナ支援倍増へ、ロシア追加制裁も 欧州同盟
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    「ポリコレ」ディズニーに猛反発...保守派が制作する…

  • 5

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 3

    「SNSで話題の足裏パッドで毒素は除去されない」と専…

  • 4

    「なぜ隠さなければならないのか?」...リリー=ロー…

  • 5

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 1

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 2

    レザーパンツで「女性特有の感染症リスク」が増加...…

  • 3

    「日本のハイジ」を通しスイスという国が受容されて…

  • 4

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

  • 5

    「なぜ隠さなければならないのか?」...リリー=ロー…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:引きこもるアメリカ

特集:引きこもるアメリカ

2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?