入試不正やコネ工作も厭わない毒親「芝刈り機ペアレント」、最大の被害者は子どもです
毒親予備軍のサインは?
日本においても家庭の経済格差が広がっています。先に紹介したOECDの貧困率データでは。日本は、メキシコとリトアニアに挟まれて、40カ国中「11番目」に高い貧困率でした。近年日本で「毒親」という言葉が流行していますが、貧富の差が拡大することで、受験が加熱し、「毒親予備軍」が増える可能性があります。
日本は小学校受験や中学受験など、世界でも類を見ないほど「受験の若年化」が進んでいます。子どもが自分の意思で受験する年齢であれば問題ありませんが、将来の選択ができない年齢の子どもに「親が」受験を押しつけていると、子どもが自主性を失い、親子関係が悪くなるケースが見られるので注意してください。
自分が毒親化しているかどうかは「子どもの様子」を見ればすぐにわかります。表情が暗い、元気がない、親と話をしたらがない、孤独を好む、反抗がひどい、ネガティブ言葉が多いなど、普段とは異なる様子が見られる場合、少し子どもへの対応を見直す必要があるかもしれません。
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[執筆者]
船津徹
TLC for Kids代表。明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。2001年ハワイにてグローバル人材育成を行なう学習塾TLC for Kidsを開設。2015年カリフォルニア校、2017年上海校開設。これまでに4500名以上のバイリンガル育成に携わる。著書に『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)『世界で活躍する子の英語力の育て方』(大和書房)がある。