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映画

デキる女を支える男 目標を持つ女性を応援する男性の新しい可能性

A Feminist Rom-Com

2020年01月06日(月)16時05分
インクー・カン

映画はシャーロットが常に心に留めなくてはならない多くのことを、同情的に描いてる。しかし最も印象的なのは、彼女がリーダーシップを発揮する場面。水面下で物事を進める必要があるとき、彼女は鋭い決断力とおたくのような莫大な知識を後ろ盾に、冷徹な判断を下すのだ。

ロマコメの終盤には、運命のカップルが最終的に愛を確かめる前にうじうじする場面がある。私はあれが苦手なのだが、『ロ ング・ショット』では特にいら立たしく感じられた。ローゲンの冴えないルックスが2人の恋の障害だという設定だからだ。

外見にこだわるこの展開は、本作の中ではバランスが悪い。幸いにも、フレッドの最も愛すべき資質はルックスよりほかにあるという話に、うまく収まるのだが。

惜しい点はあるが、新しい視点をもたらす新感覚のロマコメと言っていい。


LONG SHOT
『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』

監督/ジョナサン・レビン
主演シャーリーズ・セロン、セス・ローゲン
日本公開は2020年1月3日


©2019 The Slate Group

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2020年1月14日号(1月7日発売)は「台湾のこれから」特集。1月11日の総統選で蔡英文が再選すれば、中国はさらなる強硬姿勢に? 「香港化」する台湾、習近平の次なるシナリオ、日本が備えるべき難民クライシスなど、深層をレポートする。

[2020年1月 7日号掲載]

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