IS戦闘員と結婚したアメリカ女性「2度目のチャンスがあると信じている」
ムタナさんはアメリカ出国後、ISのイデオロギーをソーシャルメディア上で拡散させ、アメリカ国内のイスラム教徒に対して、テロ攻撃を助長するような発言をしていたことも問題視されている。メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)やベテランズデー (復員軍人の日)など、この国が一致団結を意識する国民の休日(ナショナルホリデー)をわざわざ選んで、「銃や大型トラックを使ってテロを起こそう」と人々を煽るような発言も過去にしていたのだ。NBCニュースの記者がこれについての意見を求めたところ、言い訳もないようで「それについては話したくない」と語っている。
「(彼女は)テロリストであり、この国に戻ることはできない」
この問題に関し、今年2月にトランプ大統領は、ツイッターを通じて「ホダ・ムタナが国に戻ることを許可せぬよう」と発言。マイケル・ポンペオ国務長官も同日のツイッターやNBCニュースの取材などで「(彼女は)テロリストであり、アメリカ市民ではないため、この国に戻ることはできない」としていた。
去年10月にトランプ大統領は、AXIOSの取材で、出生地主義を大統領令で廃止することを真剣に検討したい意向を改めて示したことで、自由人権協会(ACLU)の代表などから「大統領令で憲法改正はできない」「憲法違反のあからさまな企て」と反発する意見が出されている。
また市民権剥奪はイギリスでも起きている。ISに参加したとして19歳のイギリス人女性が今年の2月、イギリス政府により市民権を剥奪されている(BBC)。イギリス政府は同国の国籍法に基づき、一定の条件に合えば個人の市民権を剥奪することは可能と発表している。