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マンチェスターから来たゴスな波! UKバンドの新鋭「ペール・ウェーブス」インタビュー

Life as ‘Gothy’ Role Models

2019年06月14日(金)17時20分
ケリー・ウィン

「かなりポップパンク色が強くなると思う。パラモアやブリンク182など、私たちが影響を受けたサウンドをもっと取り入れる。でも、ちょっと行き過ぎかもしれない。ペール・ウェーブスに戻りたくなる」

「何言ってんの?」と、すぐさまバロングレーシーが突っ込みを入れる。「私たちから生まれる音楽なんだから、それもペール・ウェーブスでしょう?」

そんな2人の率直な会話は、彼女たちの気の置けない関係を象徴している。それはファンにとっても大きな魅力だ。

苦しむ人のロールモデル

バロングレーシーとドランは、自分らしさを大切にする彼女たちの姿勢が、多くのファンの励みになっていることを知ってい る。もちろん型破りなゴス・ファッションを自信を持って着られるようになるまでには、彼女たちにも時間が必要だった。

会話がそんなシリアスな方向に向かい始めると、すかさずバロングレーシーが「ゴス風っていうより、バンパイアだ」とジョークを飛ばす。

自分たちのファッションを見て、ファンが自信を持てるようになったと聞くのはうれしいと、ドランは言う。同性愛者である ことを公表している彼女にとって、セクシュアリティーに苦しむ人たちにポジティブな影響を与えられることはとても重要だ。

「昔の私にもロールモデルになるような人がいたら、とても心強かったと思う」

「またセクシュアリティーの話をしている」と、バロングレーシーがからかった。するとドランは、「私はみんなを怒らせた いの。だから『あんたってサイテー』とあおったりするわけ」と言い返した。

バロングレーシーは、ペー ル・ウェーブスのファンは個性的で「最高の人たちだ」と断言する。「あ、でも、学校を辞めないでね」と、慌てて付け加えた。「ほら、私たちは辞めてしまったから。よきロールモデルとしては、『学校を辞めないで』と言っておかないとね」


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[2019年6月11日号掲載]

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