「無印良品」のスイス初出店に見る、日本ブランドの可能性
レジにて Photo:Satomi Iwasawa
次はユニクロ?
スイスも、ほかのヨーロッパのように日本のカルチャーが好きという日本ファンは確実に増えている。この勢いに乗れば、「良品」に惹かれる新しいファンを少しずつ増やしていけるかもしれない。クラヴァデチャー氏はMUJIの成功をすでに確信しているようで、やはり世界に広がるユニクロ誘致の働きかけを始めているそうだ。スイス出身のテニス界の王者ロジャー・フェデラ選手が10年契約でグローバルブランドアンバサダーに就任したこともあり、スイスにもしもユニクロがオープンしたら、MUJIと同様に話題になるだろう。日本のブランドが海外の穴場に根付く可能性はまだまだある。
[執筆者]
岩澤里美
スイス在住ジャーナリスト。上智大学で修士号取得(教育学)後、教育・心理系雑誌の編集に携わる。イギリスの大学院博士課程留学を経て2001年よりチューリヒ(ドイツ語圏)へ。共同通信の通信員として従事したのち、フリーランスで執筆を開始。スイスを中心にヨーロッパ各地での取材も続けている。得意分野は社会現象、ユニークな新ビジネス、文化で、執筆多数。数々のニュース系サイトほか、JAL国際線ファーストクラス機内誌『AGORA』、季刊『環境ビジネス』など雑誌にも寄稿。東京都認定のNPO 法人「在外ジャーナリスト協会(Global Press)」理事として、世界に住む日本人フリーランスジャーナリスト・ライターを支援している。www.satomi-iwasawa.com