最新記事

動物

盲目のダックスと相棒のピットブル、世間に注目されたドタバタ引っ越し劇は遂にピリオド

2018年6月13日(水)17時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

しかし数日後、事件は起こる。NBCによると、盲目のOJがひとりぼっち田舎道でさまよっているところを保護された。現場は新居から100マイル(約160キロメートル)も離れていた。

2匹を引き取った飼い主は、故意にOJを迷い犬にしたわけではないと弁解したが、信じ難かった。結局、この飼い主が欲しかったのはドーザーだけで、目の見えない老犬は邪魔だったのだ。

再び保護犬になった2匹の家探しは遂に...

さまようOJを保護した団体から、この知らせを受けたピータースは悲しみに打ちひしがれた。OJをRACCに連れ帰り、心無い飼い主にドーザーも返すように説得した。その甲斐あって、2匹は再び一緒になったが、保護施設での生活に戻っただけ。新居探しは再スタートとなった。

保護犬に戻ったOJとドーザーだが、程なくして、この風変わりなコンビに興味を示す家族が現れた。一家はリッチモンド在住で、2匹を一緒に迎え入れたいと申し出た。そして6月2日、新しい家族の待つリッチモンドに引っ越した2匹はついに「家」を見つけた。

2匹の新居探しに奔走したRACCは「この子たちは、お互いへの愛情そして逆境にさえ適応する力を強くした」とフェイスブックに投稿している。

RACCは今回の件を受け、住処を必要としている多くの動物たちを助けるための基金を設立した。様々な状況からペットに十分な生活をさせてあげられない飼い主たちを対象にしたこの基金。OJとドーザーの最初の飼い主のように経済的な事情を抱えた人が、ペットを手放すことなく生活して行けるようサポートする予定だ。

ちなみに、OJとドーザーの様子はいつでも誰でも見られる。新しい飼い主はインスタグラムに専用のアカウント @ojanddozer を作り、新たな生活を送る2匹の姿を伝えている。

Yay walking to the park!

OJ & Dozerさん(@ojanddozer)がシェアした投稿 -

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

日産、武漢工場の生産25年度中にも終了 中国事業の

ビジネス

豊田織機の非公開化報道、トヨタ「一部出資含め様々な

ビジネス

中国への融資終了に具体的措置を、米財務長官がアジア

ビジネス

ベッセント長官、日韓との生産的な貿易協議を歓迎 米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは? いずれ中国共産党を脅かす可能性も
  • 3
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航勧告を強化
  • 4
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 5
    アメリカ鉄鋼産業の復活へ...鍵はトランプ関税ではな…
  • 6
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 7
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 8
    関税ショックのベトナムすらアメリカ寄りに...南シナ…
  • 9
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 10
    ロケット弾直撃で次々に爆発、ロシア軍ヘリ4機が「破…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 9
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 10
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中